うがい30秒でコロナの力価がほぼゼロに 注目の「MA-T」とは?

うがい30秒で感染力がほぼゼロに(C)PIXTA

「MA-Tを使って口腔ケアを行うと、除去に30分以上かかる場合もある口腔内の乾燥痰や剥離上皮がコロッと取れた。そこで20年1月から口腔ケア商品の共同開発を始めたのです」

 しばらくして日本でもコロナが感染拡大。商品開発を行う一方で、阪井教授は大阪大学微生物病研究所の松浦善治教授との共同研究で、50ppmのMA-Tは、コロナウイルスを1分間で99.98%不活性化することを突き止めた。

 さらにコロナの受容体であるACE2は唾液腺にもかなり存在することを20年8月に英文誌で発表。この内容は世界中に配信され、21年3月には米国立衛生研究所の研究で、コロナ感染者の死亡者の多くは唾液腺感染と唾液腺細胞内でコロナウイルスの増幅があることが明らかになった。

「コロナは口から感染する。コロナに限らず感染症対策では口腔ケアが非常に重要だと、はっきり示されたのです」

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