「老人性うつ」で知っておきたいこと…米国の調査では高齢者の10%が該当

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 症状は一般的なうつ病と同様で、「気分が落ち込む」または「興味が湧かない/喜べない」のいずれかがあり、体重減少・増加、食欲減退・増加、睡眠障害、疲労感、気力低下、集中力低下などの症状が見られる。

「高齢者のうつ病では、一般的なうつ病と比べて身体症状がより強く出やすい印象があります。疲労感、倦怠感、動悸、めまい、頭痛、胃痛といった不定愁訴です。病院で検査を受けても画像上は悪いところが見つからない。『年のせい』と見過ごされてしまいがち」

 渡辺さんも上島さんも正式な発表があるわけではないので、当然ながら原因を老人性うつとは言えない。また、上島さんは61歳で“老年性”には入らない。

 しかし、個人差はあるものの60歳を越えたあたりから、加齢に伴う身体機能や認知機能の低下を実感し、喪失感を覚えることが増えてくる。これがストレスとなり、うつ病を招きやすくなる。

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