東洋医学を正しく知って不調改善

漢方や鍼灸で「頭痛」も治せるのか “一次性”が治療対象

天野陽介氏(提供写真)
指先を揉むことでも効果あり

 一方、鍼灸治療となると、頭痛が起こる部位によって分類し、体にめぐる気・血・水の循環経路である経絡に基づいた施術が行われます。後頭部から項背部にかけて痛む「太陽経頭痛」。前額部から眉間にかけては「陽明経頭痛」。また両側または一側の側頭部の「少陽経頭痛」。頭頂部の「厥陰経頭痛」といった具合です。

 この経絡に関していえば指先を揉むことでも効果があり、たとえば「太陽経頭痛」は手足の小指、「陽明経頭痛」は人さし指、「少陽経頭痛」は薬指、「厥陰経頭痛」は手の中指と足の親指がよく効きます。日頃からおうちで揉んでみて気持ちが良い、効きそうな指を刺激することもいいでしょう。

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天野陽介

天野陽介

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部客員研究員も務める。日本伝統鍼灸学会、東亜医学協会、全日本鍼灸学会、日本医史学会、日本東洋医学会所属。

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