60歳からの健康術

性感染症編(1)80代の患者も…思い当たる出来事があればすぐ検査を

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 いまは60歳以上でも元気なうえ、SNSの発達などでより多くの人との出会いが可能になったからだという。

「若い女性と出会って喜んでいたら“お土産”をもらったという60代以上は多い。家族がいる患者さんの場合は、自覚症状がなくても性感染症の検査を受ける人が多くいます。お孫さんに感染させてはいけないと思うのでしょうかね」

 とはいえ、大抵の60代は感染の不安を抱えながらも検査を受ける勇気がないという。

「これが最も問題です。感染に気づかないうちに大事に至る場合がある。典型は“いきなりエイズ”です。自分がHIVに感染していることに気づかずに、エイズを発症してから気づくことです。ご存じのように、エイズはHIVに感染して発症しますが、感染後すぐ発症するわけではありません。治療せず放置していて無症状期間を経て発症するのです。ですから、60歳を過ぎていきなりエイズを発症するケースも多いのです」

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