科学が証明!ストレス解消法

動けないのは「決定回避の法則」と「現状維持の法則」のせい

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 電力が自由化したとき、いろいろな電力プランが増えましたが、結局のところ何がお得で何が変わるのか分からず、現在使用している電力プランのままというケースが散見していました。

 あるいは、中華料理店で目が回るくらいのメニューがあるにもかかわらず、無難な「ラーメン」や「チャーハン」を頼んでしまう人は少なくないでしょう。

 こうした心理傾向こそ、まさに「決定回避の法則」と「現状維持の法則」です。選択肢がありすぎて、「動かない」という選択をしてしまうのです。

 これは情報においても同じです。情報過多になると人は情報の波にのまれ、まともな思考ができなくなってしまいます。

 分厚い説明書を見せられ、「結構です。それでいいです」などと相手の意のままに同意してしまうなんてことがありませんか? こういった接客が少なくないのは、選択肢が多かったり、情報が多いことで思考停止に陥る人間のロジックを応用しているからなのです。説明している側は意図的に情報過多にしているわけですね。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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