Dr.中川 がんサバイバーの知恵

秋野暢子さんは診断まで半年超 喉の受診は耳鼻科と消化器科をセットで

秋野暢子さん(C)日刊ゲンダイ

 秋野さんは、腫瘍マーカーを調べ、それらが正常だったことで、後日、「腫瘍マーカーでは分からないがんもある」と振り返っています。その背景には、“腫瘍マーカーでがんを診断できる”という誤解があるためでしょう。

 皆さんも、この誤解を持っている人が多いはずで、この誤解はすぐに解いてください。

 腫瘍マーカーががんの診断に役立つのは前立腺がんのPSAと肝臓がんのAFPくらい。多くのがんは、腫瘍マーカーでは分からないと考えるべきです。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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