また、糖尿病の治療中に発熱、下痢、嘔吐など体調の悪化によって食事の摂取量が少なくなってしまうと、当然低血糖を起こすリスクが高まります。場合によっては血糖値が上昇することもありますが、簡単に言えば、体調が悪化すると血糖コントロールが難しくなるのです。こういった状態のことを「シックデー」といい、十分な注意が必要です。シックデーへの対応は人それぞれなので、事前に主治医に相談して、どのように対応すべきなのかを聞いておきましょう。そして、万が一シックデーになった場合には、できるだけ早く主治医に連絡を取ることも重要です。
もうひとつ知っておいていただきたいのは、アルコールを飲むと低血糖のリスクが高まることです。糖分は体内でも作られるのですが、アルコールはそれを邪魔してしまうからです。お酒を飲んだ後で“シメ”のラーメンを食べたくなるのは、無意識的に低血糖を予防しているのです。糖尿病の治療をしている方はアルコールを摂取しないと信じていますが、こういったことも注意しましょう。
高齢者の正しいクスリとの付き合い方