サツマイモの一種である紫イモは、沖縄県や鹿児島県の特産として記憶されている方も多いでしょう。サツマイモ自体は17世紀に沖縄、そして薩摩藩へ伝えられ、やせた土壌でも栽培できることからも飢饉などの食糧難を食い止める食材として奨励されたといわれています。
紫イモの来歴ははっきりしませんが、「紅イモ」とも呼ばれる沖縄特産のヤムイモを品種改良したものが紫イモと言われ、多くは戦後に改良されていったものだそうです。
そんな紫イモに含まれている栄養素は、当然ながらサツマイモ本来の成分にも含有するものが主になります。まず、リンゴの約5倍以上のビタミンC。ビタミンCは、デンプンによって守られるという特徴を持つので、デンプンの多い紫イモのビタミンCは加熱しても壊れにくいのです。また、食物繊維はジャガイモの2倍ともいわれ、腸内の環境を良質に整えてくれる役割があります。
時間栄養学と旬の食材