「沈黙の臓器」腎臓の病気に在宅医療の専門医はどう対峙しているのか?

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「腎不全では体全体がむくみやすくなり、心臓に負担がかかれば息苦しくなり、腹水で胃を圧迫すれば食欲低下につながります。糖尿病の持病がある方は喉が渇く方も多く、水分制限は在宅の現場でも非常に重要な一方で困難でもあります。その制限が自宅の環境上難しい場合には、週3回の透析で体の水を抜くことで、水分制限や食事制限が緩和され、生活の質が上がる場合もあります」

 腎不全は人生の残り時間を考えたうえでの「充実した時間」と、「病気の状態」を考慮した治療法の選択が重要になる。医師は「病気」は診られても、その人の「人生の価値観」は見ることができない。後悔のない選択をするのはあなた自身なのである。

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