役に立つオモシロ医学論文

コロナ予防のためのマスクは、オミクロン流行期では効果減弱 米国で研究結果

マスク着用は感染防止対策のひとつだが…(C)ロイター

 その結果、デルタ変異株が流行する以前において、マスクを着用しない日が1日以上あった場合、マスクを着用していた場合と比べて、新型コロナウイルスの感染が66%増加しました。この傾向はデルタ変異株流行期でも同様(53%増加)でしたが、オミクロン変異株流行期では16%の増加にとどまりました。

 論文著者らは「マスクの着用は新型コロナウイルスの感染リスクを低下させるための重要な方法のひとつであるが、その効果はオミクロン流行期において減弱していた」と結論しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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