セックスでは“幸福ホルモン”が分泌され不安や孤独を解消する…「依存症」の誤解も医師解説

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 セックス依存症と報じられた著名人は少なくない。プロゴルファーのタイガー・ウッズ選手や元米国大統領のビル・クリントン氏はセックス依存症だったとされ、俳優のマイケル・ダグラス氏やチャーリー・シーン氏をそう報じたマスコミもあった。なぜ、著名人にセックス依存症が多いのか? 弘邦医院(東京・江戸川区)の林雅之院長が言う。

「よく、セックス依存症は強い性欲のせいだ、といわれますが、そうではありません。セックス依存症は正式には性嗜好障害、強迫的性行動症との病名で呼ばれる病気です。日常生活に大きな支障が起きることがわかっていても、セックスや自慰行為、長時間のポルノ視聴などの性的満足を得るための行為が止められないことを言います。発症の背景には幼少期の家族からの虐待、育児放棄、親の浮気・不倫といった逆境体験が関係しており、幼少期の愛情不足、自己肯定感の低さが大きな原因といわれています。それまで知らなかった刺激的なプレーや道具を使った強い興奮が原因になることもありますが、別の大きな原因は、不安や孤独、対人関係などのイライラのストレスをセックスで繰り返し解消した結果、ともいわれています。だからこそ、忙しい著名人にセックス依存症が多いのです」

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