医者も知らない医学の新常識

“小太り”が健康な理由は皮下脂肪で感染症を撃退するから 科学雑誌「サイエンス」で報告

脂肪は適度に持っているのが健康的

 それでは、脂肪の多い肥満の人の方が感染に強いのでしょうか? じつはそれは逆で、肥満のある人は感染症にかかりやすく、重症化もしやすいことが知られています。脂肪組織は適度にある分には健康に良い働きがあるのですが、過剰に増えたり、たくさんの中性脂肪をため込んだような状態では、かえって体の害になってしまうのです。脂肪は適度に持っているのが健康的であるようです。

2 / 2 ページ

石原藤樹

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

関連記事