科学が証明!ストレス解消法

健康のための万能薬「マイオカイン」はスクワットで増やす

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 また、あくまでマウスを使った実験ですが、首都大学東京(現・東京都立大学)の藤井らは、定期的な運動をしている場合としていない場合に、マイオカインの分泌がどう違うかを検証しています(2013年)。

 1日1時間、週に5日、12週間ほど運動させたマウスは、運動していないマウスに比べ、2倍前後のインスリン(糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持つ)の分泌量の増加が見られたそうです。

 また、ルイジアナ州立大学のコヴィントンらは、20人の健康な男性を対象に、エアロバイクをこいで650キロカロリーほど消費させる実験(2016年)を行いました。運動の前後に、太もも前部の外側にある外側広筋の組織を調べたところ、筋肉量の増加とともに、造血や免疫反応、組織の線維化などに関連するマイオカインが、8倍から25倍の増加が見られたといいます。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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