下剤にはたくさんの種類がありますが、大まかに「便を軟らかくする」クスリと「腸を動かす」クスリに分類されます。便秘の特徴によってそれぞれ使い分けられ、複数のクスリを併用することも結構あります。一般的には、腸を動かすクスリは効果が強めで、人によっては「お腹が痛い」と訴えるケースもありますが、便秘のときだけ服用する頓服として用いることも可能です。腸を動かすクスリは、服用後だいたい8時間ほどで効果を発揮する(便意を催す)とされているため、基本的には夜寝る前に服用して、翌朝に排便がくるようにコントロールします。
一方、便を軟らかくするクスリの代表的なものとして、酸化マグネシウムが挙げられます。酸化マグネシウムは便秘になってから服用するものではなく、便秘にならないように予防的に用いられることが多いです。また、腸の中で便が作られる際に効果を発揮しなければならないため、酸化マグネシウムは毎食後の服用が基本となり、排便状況を見ながら調節します。
高齢者の正しいクスリとの付き合い方