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米CBS「日本のお見合い大作戦は失敗する」と報道 岸田政権の少子化対策バッサリ

仕事と家庭の両立が可能なら…

 そして記事では、「この国の高齢化したリーダーたちは、少子化は結婚を増やせば解決すると確信している。」とバッサリ。

「日本が本当に自らを救う唯一の方法は、政策や企業経営の根底にあり続ける“男性が稼ぎ、女性が世話をする”という規範を捨てることである」という、専門家のコメントを掲載しています。

 その1人、ハーバード大学の社会学者メアリー・ブリントン教授は、「スウェーデンなど仕事と家庭の両立を可能にした国々は、出生率が大きく低下することはなかった」と指摘。さらに記事では、収入が低いのが結婚の妨げになっているのは、欧米に比べて「子育てのために十分な収入を得るべきなのは男性だ」という考え方があるから、とも分析しています。

 少子化はアメリカや中国を含めたすべての先進国の問題です。中でも先日、イーロン・マスクの「少子化で日本が消滅する」と警告したツイートが、世界を驚かせました。各国が自らの進む方向を見極める中で、日本人がどういう選択をするのか、今後さらに注目されるはずです。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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