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ワクチン接種後の肩痛 ひどい場合はサイレントマニピュレーションで治療

コロナワクチン接種後に肩の痛みを訴える人が増えている

 コロナワクチン接種後に、肩の痛みを訴える人が増えています。先週お伝えした通り、ワクチン接種後に生じる肩関節の障害を「SIRVA」といいます。

 じつはSIRVAとワクチンとの因果関係を示すエビデンスはまだありません。症状は五十肩と同じですから、患者さん自身、最初は「そのうち良くなるだろう」と考えがちですし、医師も「五十肩ですね。鎮痛剤を出しておきましょう」といった対応になりがちです。

 しかし、SIRVAは早期であればあるほど、侵襲性の低い治療で速やかに改善するのです。それこそ鎮痛剤でも治ります。

 ただ、放置しておくと鎮痛剤では不十分。肩が痛くて腕が上がらない状態にまでなった人には、サイレントマニピュレーションが非常に効きます。麻酔を肩に打って動かすことで、縮んでしまった関節包をはがし、肩の動きを劇的に改善する治療法です。

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森大祐

森大祐

整形外科全般診療に長年携わる。米国トーマスジェファーソン大学で人工肩関節の臨床研究を行い、2000例超の肩関節手術を経験。現在は京都下鴨病院で肩関節や肘関節、スポーツ障害患者に診療を行う。サイトで整形外科疾患の情報を発信。

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