妊娠中の喫煙は死産や早産、妊娠高血圧症候群発症のリスクを高めるため、妊娠が分かった時点で禁煙指導が行われている。
妊娠中に喫煙していた妊婦から生まれた子供は喘息になる確率が1.7倍上がるとの研究結果があることからも、禁煙は大切だ。
さらに今回の研究で妊婦本人以外の喫煙にもリスクがあると判明した。喫煙時に喫煙者自身が吸う主流煙よりも、加熱部から発生する副流煙のほうがより有害物質が多く含まれるといわれている。この副流煙を吸うと、ニコチンが持つ血管収縮作用が働いて高血圧になると考えられている。
「家族に妊婦さんがいる場合には、妊婦さんの前ではたばこは吸わないでください。可能であれば禁煙するといいでしょう。喫煙から1時間程度はたばこの有害物質が吐息に含まれるとされるので、目の前で吸わなくても受動喫煙させてしまう可能性があります」