時間栄養学と旬の食材

【ぬか漬け】ぬか床にはヨーグルトの10倍の乳酸菌が存在

ぬか漬け

 ビタミンB1以外にも栄養成分が豊富です。米ぬかには動脈硬化の原因となるコレステロールや、塩分を体外に排出させてくれる働きがあるGABAが多く含まれます。GABAは正常血圧には影響せず、高血圧に対してのみ血圧降下作用を発揮するということもわかっていますので、まさに高血圧の方にはうってつけの栄養素です。脳卒中を発症しやすいモデルラットに米ぬかをエサにプラスして与えた実験では、血圧や血糖値の数値の改善傾向が見られたことも報告されています。

 またGABAはより良い睡眠を促してくれる働きもありますので、ぜひ夜に召し上がってみてください。

 おいしいと感じる塩分濃度はぬか床の約5%。漬かり具合にもよりますが、キュウリのぬか漬け1本あたりの塩分が約1グラム程度になる量です。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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