「爪白癬があると外的な刺激を受けやすく、傷ができやすいのです。私の外来では、爪白癬で足の指や脚を失うところまで至った患者さんが毎日のようにいらっしゃいます」
■市販薬では治らない
爪白癬の症状は「爪が白や黄色に濁る」「爪が厚くなる」「爪がボロボロになる」。「年を取ったらこんなもの……」などとは思わずに、速やかに病院を受診すべきだ。爪の悩みは、皮膚科の領域となる。
「爪白癬が疑われる場合、爪の下から検体を採取し、顕微鏡で観察します。これで白癬菌の菌糸が発見されれば爪白癬と診断します。爪白癬は、検査をしない限り診断をつけられません。熟練の皮膚科医でも、爪白癬の50%ほどしか見た目で診断できないといわれています」
爪白癬に、自然治癒はない。爪白癬を治療しなければ、足白癬を治したとしても、白癬菌は爪にすみ着いているので、足白癬を何度でも再発する。