時間栄養学と旬の食材

【ハッカ】主成分のメントールは胃の働きを整え腸内ガスを排出

独特の清涼感が人気

 そんなハッカの主成分であるメントールは医薬品の材料としても利用されており、胃の働きを正常化し、腸内ガスの排出を促す作用を持つことが分かっています。過敏性腸症候群の患者16人を対象としたイギリスの研究でも、ハッカ油を含むカプセルを3週間取ったところ症状が良くなったという報告や、成人141人を対象にハッカ油入りバリウムを飲ませた別の研究では添加していない場合に見られる痙攣(けいれん)が少なかったそうです。食べ過ぎや胃もたれのときにハッカを取れば、胸焼けを防ぐことができる可能性がありますね! スペアミントの主成分であるカルボンにも消化液の分泌を促して胃を健康に保つ効果がありますので、どのハッカでも同様の効果が期待できるでしょう。

 その他、イライラしたときなどに取ると気持ちをリラックスさせてくれる効果があるリモネンが含まれます。頭をすっきりさせて気分をリフレッシュさせる効果もあります。

 さらに、痛みを緩和する作用や殺菌作用があるため、湿布や虫さされの薬にはハッカ油が含まれています。

2 / 2 ページ

古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

関連記事