だからあなたの頭痛は治らない

市販薬は箱の成分表示をチェック まずは「単一成分」から試す

市販薬は「単一成分」の薬から試す

「単一成分」の頭痛薬で一般的なのは、「アスピリン」「イブプロフェン」「ロキソプロフェン」です。

 緊張型頭痛であれば比較的どの薬でも効果がありますが、片頭痛の方、あるいは片頭痛と緊張型頭痛が混合している方は、「アスピリン」から試すといいでしょう。血小板に作用し、片頭痛の原因である「セロトニンの異常な分泌」を抑制してくれるからです。アスピリンの片頭痛への作用は、頭痛ガイドラインにも記されています。

 ただし、片頭痛では、頭痛と同時に吐き気を伴うケースが非常に多い。薬を飲んだはいいが、嘔吐してしまい、それによって薬の有効成分がしっかりと吸収されず、薬の効果を十分に得られないことがあります。

 そんな場合は、吐き気など胃腸症状を和らげる成分が配合されている「複合成分」の頭痛薬に切り替えてください。成分表をチェックしてもよくわからないときは、適当に選ぶのではなく、薬剤師さんに尋ねてみるのがいいでしょう。

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清水俊彦

清水俊彦

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

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