肝機能チェックは「ALT」に注目! 数値が「30」を超えたら飲酒を見直すサイン

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「2021年からは、専門の研修を受けた一般の内科医も飲酒量低減薬が処方可能となり、間口が広がりました」

 日本人では、アルコールの主要な分解酵素ALDH2の活性が弱い人が4割で、その場合、少量の飲酒でも肝障害を受ける。「酒が強い」という人も、長年飲み続けているうちに耐性が上がり、酔いにくくなっているだけかもしれない。「酒に強い=いくら飲んでも肝障害を受けにくい」ではないのだ。

 多量飲酒を繰り返していると、脳内の報酬系の神経機能に変化が生じ、飲酒欲求をコントロールしづらくなる。つまり、「お酒が飲みたくなる。我慢できない」というのは、本人が気合と根性でなんとかできるレベルではなく、医師のもとでの「治療」が必要となるのだ。もしかかりつけ医がアルコール性肝障害に詳しくないようなら、日本肝臓学会のホームページで、通える範囲内の肝臓専門医を調べられる。

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