1:肝臓が悪い
2:胆道が悪い
3:先天的な体質
ただし、どんな病気かは特定できません。かなり大ざっぱな検査項目と言っていいでしょう。しかし体質だとしたら、健康上の問題はないので、気にすることはありません。また肝臓はAST/ALTやγ-GTPの数値を見れば、状態が大体分かります。
問題は胆道です。胆石や胆管がん、膵臓がんなどで胆道が詰まると、胆汁が排泄されにくくなるため、血中ビリルビン濃度が上昇してくるのです。
ビリルビンは黄色い物質です。血中濃度が3.0以上になると、黄疸が出てきます。皮膚などが黄色くなるのですが、日本人は黄色人種なので、初期の黄疸は分かりにくいといいます。しかし白目も黄色くなってくるので、自分で、あるいは家族に見てもらって、チェックできます。
総ビリルビンが基準値を超えている人は、腹部超音波検査を受けるといいでしょう。肝臓、胆のう、胆道、膵臓などの様子が分かります。それで悪いものが見つからなければ、ひと安心です。
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。