娘さんは結婚で実家から電車で1時間半程度かかるところにお住まい。現在はご主人(90代ご夫婦からすると義理の息子)の体調が思わしくなく、家を空けることもままならない状態。それでもなんとかやりくりし、週に3日、様子を見に実家に通われているとのこと。
みなさん、絶妙なバランスでどうにかここ数年暮らしてきましたが、旦那さんの食事の量が徐々に少なくなり、痩せて動けなくなってきました。認知症の方の自然の経過とも言えますが、ベッドで寝ている時間も長くなってきました。
今年のお正月のある朝のことです。その日は娘さんは実家に行く予定ではなかったのですが、胸騒ぎがして訪れたといいます。
お昼過ぎに実家にたどり着くと、玄関で旦那さん(娘さんにとって父親)が冷たくなって震えているではありませんか。新聞を手にしており、おそらく新聞を取りに出たものの、痩せて筋力の落ちた足では玄関を上がれず力尽き、身動きを取れないまま、寒い玄関で朝から6時間程度過ごしていたようなのでした。
老親・家族 在宅での看取り方