「顔筋トレ」で脳を活性! 表情筋研究家の間々田佳子さん考案

A-①

 脳は使っていくことで、神経細胞同士のネットワークが増え、脳の老化を遅らせる。そのためにはやり慣れていないことに挑戦するといい。日常的にできる方法として「間々田式顔筋トレ」を取り入れてはどうか? 表情筋研究家として注目される間々田佳子さんに話を聞いた。(写真提供も間々田氏)

 顔には左右合わせて50個の表情筋がある。ところが、体のトレーニングはしている人でも、顔の表情筋は存分に動かしていないのではないだろうか。日本人は一般的に表情筋を20%ほどしか動かしていないという指摘もある。

「そこで私が提唱しているのが、顔の中心軸(コア)を意識しながら左右バランスよく顔を動かす“顔筋トレ”です。これをコアフェイストレーニングと名付けています。普段使っていない筋肉を使うので、脳の活性化が期待できる。脳科学が専門のある大学教授からは、『前頭前野を中心に活性度が上がる』という評価をいただいています」

 前頭前野は、「考える」「記憶する」「判断する」「応用する」「アイデアを出す」「感情をコントロールする」といった高度な精神活動を担う部位であり、老化に伴い最も早く機能低下が起こる部位のひとつでもある。

 間々田さんは病院や高齢者施設で「顔筋トレ」を指導することもしばしば。最初は無表情で無気力な様子だった高齢者が、「顔筋トレ」後、生き生きした表情になり、隣の人と会話が弾むといった変化を見せることは珍しくないという。

 では、間々田さんイチ押しの脳活顔筋トレを3つ紹介しよう。

A-②

■写真A  

①すべての顔のパーツを中心に思い切り集める。口はすぼめ、両手はグー

②両手と顔のパーツを思い切り開く。舌も思いっきり出す 

B

■写真B  

・両手の指を合わせ、口をすぼめて「うー」「おー」と言いながら、目線は思い切り上に

C

■写真C  

・両手を軽く握り、目線、指(親指と小指)、舌を同じ方に思い切り向ける

「ポイントは思い切ってやること。そして、頭の先と足裏、頭の先と肘など、体の“上”と“下”が互いに引っ張りあうようにピーンと背筋を伸ばすこと。“顔筋トレ”は表情筋を動かすことに加え、目、手、舌といろんなところを同時に動かすマルチタスク。より脳への刺激になります。慣れてきたら、目線と指の向きは右、舌は左というように、向きをバラバラにしてみてください」

 顔筋トレを続けると、当然ながら顔の筋肉が鍛えられるので、たるみ対策になる。老け顔とオサラバできるのも魅力だ。

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