足腰が痛んでしびれる「すべり症」は80代でも手術で治せる

写真はイメージ

■最新手術は傷口が小さく出血も少ない

 変性すべり症の手術法は、これまで腰椎後方椎体間固定術(PLIF・TLIF)が主流だったが、近年、画期的な手術法として注目されているのが腰椎側方椎体間固定術(XLIF・OLIF)だ。日本には2013年に導入され、総合東京病院でも17年から用いられている。

「PLIF・TLIFは、背中側から鳥かご状のケージを挿入し椎間板を持ち上げる方法ですが、後方は筋肉が多く椎体の後ろにある骨(椎弓)を削る必要もあり、出血量が多いというデメリットがありました。それがXLIF・OLIFは左脇腹から行うので、骨を削る必要がなく出血量も少量で済みます。手術の傷口も5センチ程度と小さいので術後の傷の痛みも少ないのです」

 XLIFを実施する際、背骨の安定性を高めるために後方をネジ(スクリュー)で固定する手術も併せて行う必要がある。ただし、スクリューは椎間板に負荷をかけて、まれに隣接する腰椎に変性すべり症を起こすリスクがある。術後2年は定期的に通院しながら必要があればスクリューの除去が行われるという。

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