注目の前立腺がん新検査「phi」で何がわかる? 2021年から保険適用に

前立腺がん診断に新たな指標が…(C)日刊ゲンダイ

 前立腺がんには、生命予後に影響を与える可能性が高く、速やかに侵襲を伴う治療が必要ながんと、すぐに治療せずとも生命予後に影響が低いがんがあると考えられている。前者を「臨床的意義が高いがん」、後者を「臨床的意義が低いがん」と呼ぶ。

「前立腺がんは最終的に生検で確定診断を行います。臨床的意義が低いがんの場合、手術、放射線治療などの根治治療をすぐに行わずに、PSAを定期的に調べフォローする監視療法でも対応できます。しかし、こうした臨床的意義が低いがんは、生検をまだする必要がなかった可能性があるとも考えられます。不要な生検の回避は、患者さんにとっても大きなメリットがあります。そのための検査指標の一つが、このphiになります」

 phiは、前立腺がん組織の中に蓄積しやすい物質([-2]proPSAなど)を採血で測定する。がんの可能性をPSAより高い精度で調べられる可能性がある。とはいえ、最初にチェックする腫瘍マーカーではなく、あくまでもPSAが先だ。

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