ある時、中華料理店を経営する患者から、こんなことを言われた。
「店の営業時間中、ずっと料理の味を見ているので、店を閉める頃には塩味がわからなくなる」
渡辺医師はピンときたという。
「濃い塩味に慣れて味がわからなくなるのなら、その逆もいけるのではないか、と。考えついたのが、1週間だけ徹底的に減塩し、その後は普通の生活に戻る減塩法です。減塩期間中は、1日6グラム未満の塩分量にする。外食を1回でもしたらアウトで、加工食品や塩分を含む調味料は一切なし。つらい1週間ですが、言い換えれば1週間だけでいい。過ぎれば何を食べても構いません」
■「短期間の猛勉強」と同じ効果
学生時代、テスト前に徹夜状態で猛勉強した経験はないか。渡辺医師の「反復1週間減塩法」は、それと似ている。