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「肩腱板断裂」では手術とPRP療法の組み合わせがおすすめ

写真はイメージ

 これまでのコラムで、私はPRP療法では病気の重症度で効果が異なることをお話ししました。重症度は予後を判定する上で重要であるから主治医にお聞きくださいということもお伝えしました。

 今回は肩腱板断裂の手術にPRP療法を施した結果、PRP療法を加えたほうが、肩腱板断裂手術だけの結果よりいい結果が出るという報告をいくつかご紹介します。

 1つ目は、Zhangという方が2022年にArthroscopyという雑誌に報告した研究です。肩腱板断裂に対してControl群(肩腱板断裂手術)との比較で臨床スコア、疼痛(とうつう)の程度には有意差がなかった。腱板治癒はPRP療法を追加した群が優れ、脂肪がまじった腱板筋肉も脂肪が減少したと報告しています。

 2つ目は、Villarrealという医師が2021年にArthroscopyという雑誌に報告した研究です。肩腱板断裂に対してControl群(肩腱板断裂手術)との比較で臨床スコア、疼痛の程度には有意差をもってPRP療法併用群の方が、腱板治癒が優れていた。この研究の注目すべき点は、断裂の程度によらず、併用群が優れていたということです。

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森大祐

森大祐

整形外科全般診療に長年携わる。米国トーマスジェファーソン大学で人工肩関節の臨床研究を行い、2000例超の肩関節手術を経験。現在は京都下鴨病院で肩関節や肘関節、スポーツ障害患者に診療を行う。サイトで整形外科疾患の情報を発信。

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