そんなカリンを眺めていたら、親しい知人のAさん(75歳・男性)から電話がかかってきました。お話の概略は次のような感じでした。
Aさんは高血圧で、ある病院に通院中ですが、1カ月ほど前に一度だけ血痰がありました。そのことを担当医に話すと、すぐに胸部X線写真を撮り、「肺の一部、心臓に重なっているところが以前の写真と比べると影が濃くなっているように見える。がんの可能性があります。2週間後CTを撮ってみましょう」と言われたそうです。
その言葉に、Aさんは「これはきっとがんだろう」と思ったのでしょう。自宅に帰ったAさんは、奥さんに「もし、がんだったら、自分は何もしない」と言ったそうです。奥さんは「肺がんが進んで、何もしないで過ごすのは苦しいのよ」と答えたといいます。
それで、私に電話をかけたというわけです。
がんと向き合い生きていく