「私たちが居ない時にお願いしてしまって、庭師さんが良かれと思ってやってくれたのです。きれいさっぱりとなくなって……。私のお願いの仕方が悪かったのです。妻も嘆いています。仕方がないです。ニワシメジは来年に期待しましょう」
■来年再び生えてくることを期待
それから熱燗を飲みながら、キノコががんに効くのかどうか、友人の独演会が始まりました。友人は若い頃、ある研究所に勤めていた際にキノコとがんの関連を調べたことがあったようです。
「キノコをたくさん食べる家はがんが少ない」と言われたことがあって、キノコは免疫力を活性化させるのではないか、キノコに含まれる多糖類のβ-グルカンは免疫力を上げ得るらしいこと、サルノコシカケを煎じて飲んだことなど、話は長く続きました。
カワラタケから抗悪性腫瘍薬のクレスチンがつくられ、胃がんや大腸がんの化学療法との併用で効能が認められていたが、2017年に製造販売中止となったこと。シイタケからつくられたレンチナンは抗がん剤との併用で使われたが、18年に販売終了となったことなどにも話は及びます。クレスチンとレンチナンは、過去にがんに効くと国が認めた薬でした。
がんと向き合い生きていく