2018年秋、ユーコン州では穏やかな暖かい日が続きました。その後、冬が始まった11月下旬に、人里離れた山小屋の近くで、女性と乳児がグリズリーにより殺害されたのです。このクマは痩せた高齢のオスで、これは捕食を目的とした攻撃だったと結論づけられました。その他にも冬の間に何頭ものクマの活動が報告され、クマが冬眠前に食べるベリーの不作が原因と考えられています。
一方、北極圏では気候変動で海氷が溶け、ホッキョクグマは狩りができず、飢餓に陥っていることが問題となっています。そんな中、今年1月には、アメリカ・アラスカ州の学校近くでホッキョクグマが人を襲う事件が起き、大雪の中で通学途中の子供とその親が殺されました。
体重が少ないオスのホッキョクグマは「人間を捕食しようとする可能性が高い」という研究結果もあるほどです。
クラーク教授は、「明らかに何かが変わりつつある」とコメント。さらに「北部の農村部のコミュニティをより包括的に保護しなければならない。そのためにはクマと長く共存してきた先住民などの知識や経験を、新たな調査の中核に据える必要がある」としています。
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