「歯間清掃」の習慣で血糖値は安定する…乱れやすい年末年始は注意

歯間清掃習慣は血糖コントロールに重要

 忙しくなる年末年始は、血糖コントロールが不安定になりやすい。寒さや仕事のストレスに加え、飲食の機会が増えて運動不足になるからだ。しかし、血糖コントロールが乱れる原因はそれだけじゃない。忙しさから日々の口腔ケアがおろそかになることも大きな原因となる。自由診療歯科医師で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長に話を聞いた。

「口腔ケアというと、多くの人は歯磨きをイメージされると思います。しかし、加齢により唾液の成分や量が変わり、虫歯や歯周病になりやすくなる中高年は歯磨きだけでいいとは言えません。磨き残しが出るからです。とくに磨き残しが多い歯と歯の間はフロスや歯間ブラシを使って清潔に保たないと、歯が早くダメになるばかりでなく血糖コントロールが乱れることがわかっています。糖尿病の人は注意が必要です」

 実際、今年5月の第66回日本糖尿病学会年次学術集会では、オーラルケアメーカーのサンスターと糖尿病治療を行う医療機関の共同研究が発表され、注目を集めた。通院中の2型糖尿病の患者を対象に、口腔衛生指標と24時間持続血糖測定器(CGM)を使った血糖管理指標との関係を分析したところ、口腔衛生状態の良い人は、直近2~3カ月の平均的な血糖値を示すHbA1cが良好であることが明らかになった。

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