牛乳は基本的に一年中流通していますが、牛乳中の脂肪が高くなる時季は冬! 寒い冬を乗り越えるために脂肪分の高い濃いミルクが出るのが特徴です。
ミルクという言葉自体は、紀元前4000~3000年にできたといわれているそうです。メソポタミア文明やインダス文明のころの古い書物を見ると、確実に乳製品としての位置付けがなされていたことがうかがえます。
日本へは中国から朝鮮半島を経て伝わったとされ、日本最古の医学書「医心方」にも薬のように飲むよう記載があります。その後、薬のイメージが抜けきらないことや、軍馬の飼育に力を入れていたことから広まらなかった酪農文化ですが、それが再び注目されるようになったのは徳川吉宗が房総に馬と牛の牧場をつくったのがきっかけ。初めは肺結核や感染症の薬やサプリメントなどがつくられ重宝されていました。明治以降になって乳製品は普及し、第2次世界大戦後には子供の栄養補助のため、学校給食で牛乳が広まるまでになりました。
時間栄養学と旬の食材