介護の不安は解消できる

地域で実施されている「認知症予防教室」ってなんだ?

化粧教室は同じ年代の女性同士で会話が弾みやすい

 なかでも印象的と感じたのが「化粧教室」です。高齢になると、病気など外出する機会が減り、化粧をしなくなる方が少なくありません。化粧を通して若々しくなった自分の姿を見たり、他人に褒められると自信がつき、社会参加への意欲が高まるといいます。また、化粧教室では「どうしたら上手にできるか」など、同じ年代の女性同士で会話が弾みやすい。

 会話は、伝えたい思いを言葉にしたり、聞いた内容を理解する際、左脳にある大脳皮質前頭葉、脳の大脳皮質側頭葉が働きます。また、相手の感情を読み取ろうとすると右脳が働くので、脳がフル回転します。独居など、普段は他人と話す機会が少ない人でも、教室を通じて他者とコミュニケーションを取ると脳が刺激を受けて活性化し、脳に酸素や栄養を届ける血流が良くなり、認知機能低下をより予防します。

 ほかにも、定期的に通うことで「最近来なくなったね」「前よりも物忘れが増えたね」など、周囲が本人の異変に気付き、認知症の早期発見にもつながります。

2 / 3 ページ

関連記事