科学が証明!ストレス解消法

「他者からの視線」はパフォーマンス向上の一因になる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ほかにも、私たちが想像している以上に、他者の視線は私たちの行動に影響を与えます。

 1920年代から30年代にかけて、アメリカのウェスタン・エレクトリック社のホーソーン工場で行われた一連の実験で「ホーソーン実験」と呼ばれるものがあります。労働条件の変化が労働者の生産性にどのような影響を与えるのかを調査したところ、労働者が注目を受けることで生産性が向上することが示唆されました。他者から見られているということが、パフォーマンス向上の一因になるというのです。

 もちろん、「見られる」ことは「監視」的なニュアンスも含みますから、やりすぎはよくありません。一方で、誰かが見ていてくれるから、モチベーションが上がることも確かなのです。他者からの視線を、ポジティブなものとして受け止められれば、自分の力に変えることができるはずです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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