ほかにも、私たちが想像している以上に、他者の視線は私たちの行動に影響を与えます。
1920年代から30年代にかけて、アメリカのウェスタン・エレクトリック社のホーソーン工場で行われた一連の実験で「ホーソーン実験」と呼ばれるものがあります。労働条件の変化が労働者の生産性にどのような影響を与えるのかを調査したところ、労働者が注目を受けることで生産性が向上することが示唆されました。他者から見られているということが、パフォーマンス向上の一因になるというのです。
もちろん、「見られる」ことは「監視」的なニュアンスも含みますから、やりすぎはよくありません。一方で、誰かが見ていてくれるから、モチベーションが上がることも確かなのです。他者からの視線を、ポジティブなものとして受け止められれば、自分の力に変えることができるはずです。
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