ここまできたら“まな板のコイ”。病院に駆けつけ、付き添ってくれた前妻は「前期高齢ですけどまだ現役で仕事をしているので、なんとかお願いします」と頭を下げてくれました。
緊急ということで、翌日の手術になりました。術後の処置が難しいため日帰りというわけにはいかず、1週間ほど入院が必要とのことで手続きをしました。付き添ってもらった前妻が関係書類へサインをしてくれました。私は右目がほとんど使えない状態で、左目だけで文字を読むのがこれほどつらいとは思いませんでした。
手続きが無事に終了し、この日はいったん帰宅。何も食べる気が起きず、帰るなり布団にもぐり込みました。目がじくじく痛むし、明日の手術のことを考えるとおちおち眠ってもいられません。
「どうして白内障の手術なんて受けたのだろう。受けなきゃよかった。取り返しのつかないことをしたのではないか……」