手術できない「ステージ3の肺がん」で東洋医学の専門家が打った手は?

奥田久幸さん(提供写真)

 バイデジタルOリングテストによるセルフ鍼は1カ月半に及ぶ入院中も継続した。

「病院のベッドの上で、夜9時の消灯後30分ほどバイデジタルOリングテストをしてツボの場所にマジックのマーカーで印を付ける。全部で10カ所にこそっと鍼を打っていました」

 鍼を打ちながらの放射線と抗がん剤治療は、考えていた以上の効果をもたらした。

「吐き気や頭髪が抜けるといった抗がん剤の副作用を抑える効果があることを改めて確信しました。ですから憂鬱にならず、気力が養われたことは大きかったです。一般の方にも、入院中は難しいですが、退院後は通院しながら、鍼灸を受けることをお勧めします」

 鍼、放射線、抗がん剤のトリプルで、がんは縮小した。

「たまたま私の場合は、組み合わせが良かったのでしょう。放射線と抗がん剤の治療を終えた後は、週1回の通院で、点滴による免疫療法を続けました。ところがしばらくて仙骨と右脳へのがん転移が発見されてしまったんです」

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