手術できない「ステージ3の肺がん」で東洋医学の専門家が打った手は?

奥田久幸さん(提供写真)

 実は、がんの縮小に安心して、奥田さんは退院後、鍼をあまり打たなくなっていた。

「右脳には2ミリの脳腫瘍ができていました。それで、ガンマナイフという放射線を1点に集中して当てる権威の医師のクリニックを大学病院から紹介してもらい、2泊3日の入院で1回の照射を受けました」

 それからは転移がなく、タグリッソ(一般名オシメルチニブ)という、がんの再発を抑える薬を毎日服用している。

「仙骨と右脳に見つかった転移がんは、縮小はしたけど消えたわけではありません。鍼灸は毎日続けています。そのおかげか、最近髪が黒くなりました。いまはがんを取り除くのでなく、がんを抑えて暴れないように付き合う“がん友”という考え方で生活しています」

 あくまでも奥田さんの経験談ではある。しかし、こういう手もあるということだ。

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