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この春も米CDCは高齢者中心にコロナワクチン接種を推奨

高齢者と免疫不全者を中心に接種を推奨(C)iStock

 アメリカCDC疾病予防管理センターは、「この春も65歳以上の高齢者と免疫不全者を中心に、新型コロナワクチン接種を推奨する」と発表しました。ワクチンは、昨年秋に接種が行われたワクチンと同じものです。

 最新の研究によれば、このワクチンは重症化を防ぐだけでなく、現在最も多い変異種JN.1も含め、症状を伴う感染を半減させる可能性があることがわかっています。しかし昨年9月以降このワクチンを接種したのは成人の約21%、子供の約12%にすぎません。

 現在アメリカ人の98%が感染またはワクチン接種、あるいはその両方からコロナウイルスに対する何らかの免疫を持っています。しかし、それも感染や重症化に対するある程度の防御にしかならないと、専門家は予防接種の重要性を強調しています。

 というのも、アメリカでは先月2月17日までの1週間に、コロナ感染による新規入院は約2万人、死者は2000人にのぼりました。昨年の夏、最も患者数が少なかった時期でさえ、週に約500人の死者が出ていて、コロナ禍が完全に終わったとは言い難い状況です。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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