推定530万人 COPD(慢性閉塞性肺疾患)に新リハビリ

 円形の器具の上の長方形の板が、イメージとしてはシーソーのように、真ん中を中心に上下に動く。1秒間に20~24回(目安。調整可能)という小刻みな動きだ。

「長方形の板の上に患者さんに立ってもらいます。板の上下の動きに応じて、自然に筋肉は伸びたり縮んだりという動きをします。これが筋力アップ、そして運動能力の向上になるのです。血流も非常によくなるので、乳酸がたまりにくい。乳酸は疲労や息切れの原因になります」

 WBVを使わず床の上で通常リハビリを行った群との無作為化比較対照試験(全40分間のリハビリを週2回、24回実施)では、運動能力や息切れなどで明らかな有意差が出た。

 COPD患者の運動能力を評価する6分間の歩行距離の比較では、WBV群は69メートル延びたが、床の上群は31メートル。健康状態を評価する質問票への回答も、床の上群は改善は見られなかったが、WBV群は好成績だった。

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