うつ病患者の6割に効果 最新「磁気刺激治療」体験レポート

副作用はほとんどなし/(C)日刊ゲンダイ

 磁気を当てるたびに小指や薬指がピクッと動く。おしい! 親指はどこ? 意外とアナログなのが面白い。ただし、ミリ単位で器具を移動させながら探していくので、30分以上時間がかかった。この作業は最初だけだそうだが、動けないし不安だし、精神的にかなり疲れた。

■保険適用外で治療費は約180万円…

 場所が決まったらいよいよ治療開始。磁気を発するコイルが振動するために起こるダダダダ! という機関銃のような音と、キツツキに小突かれているような痛みが4秒間、側頭部を襲う。これが30秒に1回、40分間続く。

 爆音は耳栓をしているので平気だし、痛みはすぐに慣れて“イタ気持ちよく”なるが、40分間じ~っとしていなければならないのがとにかく苦痛。これを基本的に週3~5回、6~10週間かけ、計30回行う。

 保険が利かないため1回6万円、30回で180万円と、金銭的負担は大きい。臨床試験やモニターに参加することである程度安くなるそうだが、まだまだ限られた人のための治療法という印象だ。

 ただし、体験したその日は何となく頭がスッキリし、前向きな気分でいられたことは(思い込みかもしれないが)付け加えておく。

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