8人に1人が悩む「尿失禁」にボトックス注射が効く

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

「だから、男性の過活動膀胱には、ボトックス注射はあまり行われていません。女性は尿道が短いので、尿閉の心配はほとんどありません」

 次に、残尿感が出やすくなる。尿が残ると、細菌に感染して膀胱炎が起こりやすくなるので、野村医師は念のため、ボトックスを受けた患者には抗生物質を渡しておくという。

「ボトックスは、それがメリットでもデメリットでもあるのですが、効果が平均して8カ月から1年しか持続しません。継続してボトックスの治療を受けなければ、効果も副作用も同時に消えていきます」

 患者によっては、生活の状況に応じて、この時期にはボトックスを打ち、この時期にはなしで……と使い分けている。もちろん、効果が切れるごとに打ち続けても、ボトックスが効きにくくなるというわけではないので、継続して治療を受けるのでもいい。

 健康保険は適用されない。亀田総合病院では10万円くらいかかる。

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