危険な副作用がこんなに…湿布を貼ったまま寝てはいけない

「痛いからとりあえず」は要注意/(C)日刊ゲンダイ

 肩や腰が痛い。関節をひねった。筋肉痛でつらい……。そんなとき、寝る前にとりあえず湿布薬を貼って様子をみるなんて人も多いはず。この行為、実は危ない。

 患部に手軽にペタリと貼り付ける湿布薬、誰しも使った経験があるだろう。薬局に行けば多種多様なタイプが市販されているし、通っている病院で「腰が痛い」といえば、簡単に処方してくれる。そのため、「薬」だと意識することなく、「痛いからとりあえず貼っておこう」などと安易に使っている人は多い。

 だが、湿布薬はれっきとした「薬」で、かなり強力な有効成分が含まれているタイプもある。その分、強い副作用があるから甘く見てはいけないのだ。

 日本薬剤師会常務理事で医学博士の藤原英憲氏は言う。

「湿布薬には、インドメタシンやジクロフェナクナトリウムといった強力な痛み止めの成分が含まれています。強い副作用で知られるアスピリンやイブプロフェンなどの鎮痛剤と同じもの。湿布薬を貼り付けた皮膚から血液中に取り込まれ、全身に回ります。つまり、飲み薬を飲んだのと同じ状態になるのです。はがき大の湿布薬を10枚貼ると、鎮痛成分の血中濃度が1日分の飲み薬と同じ程度になるというデータもあります。当然、副作用も飲み薬と同程度に注意する必要があるのです」

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