市販の「歯磨き剤」には危ない化学合成物質がテンコ盛り

強い刺激がブラッシングの妨げに(C)日刊ゲンダイ

「体を壊す13の医薬品・生活用品・化粧品」(幻冬舎新書)の著者で、科学ジャーナリストの渡辺雄二氏は言う。

「市販の歯磨き剤には、ほぼすべて『合成界面活性剤』という化学合成物質が主成分として配合されています。泡を立てて歯の表面を洗浄するためのもので、一般的には『ラウリル硫酸Na』が使われている。合成界面活性剤はどれも刺激性があるので、歯を磨いていると舌や口内の粘膜に強い刺激を感じます。〈歯磨き剤をのみ込まないようにしなければ〉とか〈歯磨き剤が汚れを落としてくれるから、そこまでブラッシングしなくてもいいだろう〉といった心理も働きます。そのため、どうしてもブラッシングの時間が短くなってしまうのです。ほとんどの人は3分程度、長くても10分ぐらいで済ませている。これでは、歯垢はしっかり除去できません」

 朝昼晩と歯を磨いているはずなのに、日本人の5人に4人が歯周病だといわれているのは、刺激が強い化学合成物質が大きな要因になっているのだ。

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