甘い飲み物で意識が混濁…「夏のダメージ」が突然死招く

猛暑で体は相当ダメージを受けている(C)日刊ゲンダイ

■エアコンを我慢し脳梗塞に

 夏の心筋梗塞、脳梗塞の危険を指摘するのは、東邦大学医療センター佐倉病院循環器科の東丸貴信教授だ。

 脳梗塞には、脳の動脈が血栓で詰まるラクナ梗塞や、血栓で血管が詰まるアテローム血栓性脳梗塞といった脳動脈の病気によるものと、心臓にできた血栓が脳の太い血管を詰まらせる心原性脳塞栓症がある。

「夏は脱水症状で血液がドロドロになりやすく脳の動脈が詰まる脳梗塞が起こりやすい。以前は冬に多いといわれていた心筋梗塞や心原性脳塞栓症も、屋外と屋内の急激な気温差や猛暑によるストレスで増えています。心原性脳塞栓症は、脳梗塞の中でも死に至る率が高く、非常に怖い」

 ペットボトル症候群対策と同様に、十分な水分摂取が必須。アルコール摂取、睡眠不足、喫煙にも気をつけなくてはならない。ビールを飲んで“水分摂取”と思っている人がいるかもしれないが、アルコールは脱水症状を促進させる。

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