老いても避けたい「骨粗鬆症」 知っておくべき判定法と治療法

治療は骨折する前に始めなくてはならない(C)日刊ゲンダイ

「YAM値が70%未満になると骨粗鬆症と判定します。70~80%未満は骨量減少。腰椎と大腿骨の2つを検査し、低い方の数字を採用します。ただし、骨折のリスクが高くなる『骨粗鬆症』を考える場合、骨密度だけでは測れません。骨密度はカルシウムの量なので、骨の硬さの指標になりますが、骨質はわからない。骨質のチェックも必要です」

 骨質は、糖尿病、腎機能障害、関節リウマチといった内科疾患があると低下する。まずは、これらがないかを知るべきだ。

 骨質の程度を測る検査はいくつかあるが、健康保険適用外や研究目的など一般的ではない。しかし、椎骨のレントゲンを調べると「骨質の情報」を取れるという。

「簡単に言えば、骨折しやすい骨かどうかがわかる。もちろん、現在すでに骨折が起こっているかどうかもわかります」

 親がピンピンしているから骨折していない――と思うかもしれない。骨粗鬆症による背骨の骨折は、骨がつぶれて変形していくので、痛みがない。3分の2は自覚症状がないといわれているのだ。身長が縮んでいたら要注意だ。

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