かつて、私が心臓弁膜症の手術をした当時70歳の男性患者さんもそうでした。弁の交換と合わせで植え込まれていたペースメーカーを取り外し、心房細動を治すメイズ手術も行って、規則正しい脈拍が戻りました。
3年後、その患者さんがわざわざ挨拶をしにきてくれた時、幼い子供を連れていました。最初はお孫さんかと思ったのですが、驚いたことにご自身の子供だといいます。
手術後に再婚して、子宝に恵まれたのです。心臓が元気になり、夜の生活も取り戻されたのです。
ただし、性交が血圧を急激に上げ、心臓発作を起こす引き金になることは確かです。一般的に性行為時の酸素消費量は、相手が長年の決まったパートナーであれば、ゆっくりめのウオーキングと同じくらいだといわれています。しかし、それ以外の相手だった場合は、心臓への負担が倍増することがわかっているのです。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」