心臓手術の“入り口”は、実際に手術を行う心臓血管外科ではなく、循環器内科(または循環器科)になります。「ひょっとしたら心臓病かもしれない」というとき、患者さんはまず循環器内科で検査を受け、診断や治療が行われます。
循環器内科が行う治療は、薬物治療、カテーテル治療、ペースメーカーの植え込みなどの処置で、手術は心臓血管外科が行います。
手術が必要かどうかの判断も内科医が下し、心臓外科医は原則的に最初の診断を行っていないのです。
循環器内科は、エビデンス(科学的根拠)に基づいたガイドラインに沿って「どの段階で手術が必要になるか」の判断を下していますが、中には内科と外科の連携があまり取れていなかったり、バランスが悪い病院があるのも事実です。かかりつけ医がいる場合は、どこの循環器内科がいいかを相談するのがいいでしょう。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」