独白 愉快な“病人”たち

タレント 麻木久仁子(52)さん 乳がん ㊦

麻木久仁子さん(C)日刊ゲンダイ

 治療方針は、がんの切除手術と放射線治療とホルモン療法。5年後の生存率も95%以上ですから早期発見で本当によかったと思いました。

 手術は乳輪に沿って3~4センチ切り、がんを切除。手術自体は3~4時間、入院も2泊。娘を産んだ時の帝王切開のほうが痛かったですよ。術後は傷の痛みぐらいで済みました。

「病変の部位が近いため、乳頭(乳首)が壊死する可能性もある」と言われ、「別に乳頭を失っても大丈夫です」と執刀医には伝えましたが、丁寧に切除し、縫合してくださったおかげで左右両方健在です。切除した分、乳房はちょっと形が悪くなり、乳輪も少し小さくなりましたが、初めて見た人には違和感はないと思います。まあ、どこで見せるんだって話ですが。

 その後は放射線治療が左右で60回照射。これで見えないがん因子をやっつけます。平日朝イチで、1カ月半くらい通いました。感覚的には超強い日焼けと言いましょうか。最初はやけどのように表面がジュクジュクしたりしますが、特に痛みはありませんでした。放射線治療も昔と違い、必要な部分だけピンポイントで照射してくれて、ダメージは最小限で済みます。ただ、放射線のせいで汗腺がダメになるので、サウナに入っても、照射した部分からは汗が出ない。皮膚表面も乾燥しやすくなったので、クリームを塗るようにしています。

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